阪神大賞典が予想通りに終わって、そろそろ天皇賞が近づいてきた。
今回の天皇賞にはおそらくホクトスルタンが出走するだろう。
このホクトスルタンという馬、かなり注目である。
なにが注目かといえばその血統。
サラブレットにはサイアーラインというのがある。サイアーラインとは父馬の系統なのであるが、この馬のサイアーラインが日本競馬界にとってかなり貴重なのだ。
この馬の父親は、天皇賞や菊花賞を制した名馬メジロマックーン。その父はやはり天皇賞馬メジロティターン。さらにその父は同じく天皇賞馬メジロアサマ。
そう、この馬には父系四代連続で天皇賞制覇という大記録がかかっているのである。
そもそも輸入種牡馬が主体の日本競馬界において、四代もサイアーラインが続くことが珍しい。
二代続けてG1など大レースを制することもすくなく、古いものではシンザン(三冠ほか)-ミホシンザン(菊・天皇ほか)、ハイセイコー(皐月)-カツラノハイセイコ(ダービーほか)、シンボリルドルフ(三冠ほか)-トウカイテイオー(ダービーほか)などで、ましてこのラインがすでに成し遂げてる、三代連続天皇賞制覇ということだけでもすごいことなのである。(ここ数年は内国産種牡馬の好成績で、二代連続はかなり出てきたがそれでもまだ少ない)
その偉大な記録を、さらにこのホクトスルタンが四代に伸ばす可能性を持っている。まさに前人(馬)未到である。
それとこの父系、それ以外にも話題が多い。
まず一代目メジロアサマ。この馬は後にシンボリルドルフなど多数の名馬を送り出した名種牡馬パーソロンの初期の傑作なのだが、繁殖能力がなく初年度で受胎した牝馬がゼロであった。にもかかわらず、メジロ牧場の執念から種付けが続けられて、なんとか世に送り出せたのがわずか19頭。そのなかにメジロティターンがいてここまで続いた。
またパーソロンという系統自身も貴重。
サラブレット三大始祖のうち一番弱小のバイアリーターク-ヘロド系なのだ。日本ではかつて一大勢力を誇ったがその勢いは今はなく、世界的に見ても絶滅危惧種の系統なのである。
そしてメジロマックイーンももう鬼籍にはいった。もうあとの世代はほとんど残っていない。
マイネルヘンリーなど可能性を感じさせる馬もいるが、このホクトスルタンが大きな可能性を持っているのは間違いない。
父系ばかりに目が行くが、それを助ける母系もかなり魅力的な血統だ。
母の父にサンデーサイレンスが入っているのをはじめ、リアルシャダイ・ノーザンテースト・シーホークという日本競馬を作り上げた名種牡馬たちがその母系に入り込んでる。
昨秋の菊花賞を6着好走したあと休養に入り、先日の復帰戦を自己条件にもどり圧勝。
次走は天皇賞になるのか?晩成であろうから、勝負は来年以降でこの春はまだ早いかもしれない。だが可能性がある限り、この春の天皇賞にはぜひ出てほしい。重賞未勝利のこの馬が、同じく重賞未勝利で菊を獲った父と同じ淀の舞台で一気に才能とその血が爆発!ということも充分ありうる。
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